ラッセル、まさかのスタート大失敗!ハンガリーGPで何が起きたのか
ジョージ・ラッセルの2026年型F1マシンが、ハンガリーGPのスタートでまさかのトラブルに見舞われた。消灯と同時にマシンが動かず、アンチストールが作動。ラッセルは一瞬でほぼ最後尾まで後退してしまった。
「スロットルを踏んで回転数をキープしていたのに、消灯の約4秒前からエンジンが勝手に吹け上がり始めた。アクセルに反応しなくなったんだ」とラッセルはレース直後に困惑を隠さなかった。メルセデスのトト・ウォルフ代表も「スロットル10%で全開吹け上がり。アクセルを戻すと失速した。あまりにもミスが多い」と厳しい表情を見せた。
しかし、レース後にチームメイトのキミ・アントネッリがクールダウンルームでオンボード映像を見た瞬間、真相が明らかになった。アントネッリはランド・ノリスとマックス・フェルスタッペンに「彼はパックの上限に達して、ブーストを失ったんだ」と指摘。これがすべての始まりだった。
2026年型のターボハイブリッドエンジンは、スタート時に高回転を数秒間維持し、排気エネルギーでタービンを回し、ターボラグを減らす必要がある。しかし、バッテリーが満充電に達すると「トップ・オブ・ザ・パック」状態となり、MGU-Kが負荷をかけられず、ターボブーストが低下。回転数が暴走し、燃料流量とスロットルが遮断されるのだ。
マクラーレンのパフォーマンス技術責任者マーク・テンプルは「ターボはエンジンに負荷がかかっている方が効率よく過給できる。停止中に空吹かししても負荷がかからない。MGU-Kはバッテリー充電時に負荷をかけられるが、バッテリーが満タンだと負荷をかけられず、ターボも過給できない」と説明している。
メルセデスはプレシーズンテストでこの問題を克服したかに見えたが、ハンガリーでは悪条件が重なった。ラッセルが早めにスロットルを開け始めたことと、スタートシークエンスが長引いたことが致命的だった。青点滅から赤5灯消灯までの時間が約13秒と、通常より長く、ラッセルはバッテリーを過充電してしまった。先週のベルギーGPでは約10秒だったという。
この延長された時間が原因でラッセルはブースト限界に達し、以降はどんなスロットル操作も回転数暴走を招くだけだった。アクセルを戻して立て直そうとしたが、今度は適正回転数を外れてしまった。
ラッセルは「明らかに問題は起きているし、チーム全体も感じている。みんな僕と同じくらい腹を立てている。自分たちに何か間違ったことがないか、見直す必要がある。キャリア全体を通じてこんなシーズンは初めてだ。F1キャリアでもね」と語り、7位でフィニッシュしたものの、タイトル争いに痛手を負った。
メルセデスは原因を分析し、スタート戦略の改善と、問題発生時の対処法をドライバーに提供する責任がある。ラッセルの巻き返しに期待がかかる。
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